法学部教授(「国際法」、「国際組織法」等担当)
1989年 朝日大学法学部専任講師
1992年 朝日大学法学部助教授
2002年 朝日大学法学部教授
2002年 朝日大学大学院法学研究科教授
2007年 朝日大学法学部長(~2013年)
2009年 朝日大学大学院法学研究科長(~2013年)
2017年 朝日大学副法学部長(~2021年)
2021年 朝日大学法学部長・朝日大学大学院法学研究科長
いま私たちは、百年に一度の世界的な混乱の中を生きています。昨日までの常識が非常識となり、いままで確実と信じられていた手法が通用しなくなりました。
法学部の新入生に対しては、「いままでのやりかたにとらわれず、自分で考え、行動するように心がけてください」とお願いしています。先が見通せず、不安ばかりが募る毎日ですが、そんな中、本大学法人の歴代理事長が折にふれて、「変化に生き残れない者は恐竜のように滅びる」と語っていたことが思い出されます。
社会性、創造性、人間的知性は、朝日大学建学の精神の三本柱です。そして、それらの柱が据えられている土台には、変化を恐れず受け入れ、自らを適合させてゆく強固な意志が存在する、そのように最近は考えるようになりました。
とかく法律をはじめとする様々なルールは、時代の変化を後追いする存在だと見なされがちです。しかし、混乱の時代に自分の進む道を考えるとき、その道しるべとなり、考えるための土俵を提供してくれるのも、また、ルールではないでしょうか。法律を活用し、自分の進む道を見つけて歩んでいく、法学部での学びは、そうした力を与えてくれるものであるべきと教育にたずさわる一人として、日々思いを強くしています。
よく「法学部の学生はつぶしがきく」という評価を社会からいただきます。社会や組織には必ず守るべきルールがあります。そうしたルールを行動の基準にしながら、同時に最大限活用して目標を実現する知性と行動力を法学部出身者が身につけているからではないでしょうか。
朝日大学法学部では、目標とする職業や資格取得のため、勉強に励む者、オリンピックや世界大会、全国大会をめざして部活動に打ち込む者、ボランティア活動に取り組む者など多様な個性が切磋琢磨しています。彼らを応援する中で、若者たちのひたむきさから生きるエネルギーをもらい、前を向いて進むことの大切さにあらためて気付かされてきました。
朝日大学法学部に学ぶ学生たちが社会の礎となって活躍できるよう、一人ひとりと向き合いながら、その力を伸ばす手助けをし、その中で、教職員も成長してゆく、そうした学部づくりを心がけてゆきます。