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室伏由佳氏を講師にお迎えし、「建学の精神と社会生活」で講義を実施!

お知らせ |2022年06月21日

 初年次教育として実施している「建学の精神と社会生活」第9回講義を2022年6月15日(水)に行いました。

 今回は、室伏由佳氏を講師にお迎えし、保健医療学部健康スポーツ科学科の1年生を対象に、「女性アスリートと生理学」をテーマに掲げ講義をいただきました。室伏氏は、2004年に行われたアテネオリンピックにおいて、陸上競技女子ハンマー投げに日本代表として出場されており、現在は、順天堂大学スポーツ健康科学部/大学院スポーツ健康科学研究科の准教授として、アンチ・ドーピングやスポーツ心理学分野の教育研究を行っておられます。また、アスリート時代に経験した慢性腰痛症や婦人科疾患の経験を通して、アスリートとスポーツ医学の繋がりなどについて講義や講演活動をされています。

 講義では、女性の身体のしくみについて、月経のメカニズムや月経周期と女性ホルモンについて触れられました。女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があり、それぞれの役割や、起こりやすい病態・疾患について説明がありました。

 さらに、女性のライフスタイルの変化と健康問題を取り上げ、戦前と現代を比較すると、女性の月経回数は10倍(約500回)であり、初経年齢の早期化、妊娠・出産時期が高齢化、あるいは出産回数が減少しており、このことから、月経(特に月経痛)があり出産しないで年齢を重ねればアスリートも器質性月経困難症などの婦人疾患や月経前症候群、月経随伴症状などに悩まされるのは必然である旨述べられました。

 続いて、女性がスポーツをする上での問題点について、継続的な激しい運動トレーニングによる弊害として、女性アスリートの三主徴(エネルギー不足・無月経・骨粗鬆症)を取り上げ、競技特性として食事制限などを設け体重を軽くしてパフォーマンスを向上させようとする、長距離種目や審美系競技に多い旨説明がありました。さらに、パフォーマンスに影響を与える婦人科疾患として、特定の疾患がない機能性月経困難症及び特定の疾患がある器質性月経困難症について触れられました。

 安心してスポーツをしていく上で、こうした女性の身体的特性に対し、アスリート自身や指導者、サポートスタッフ、保護者は実践的な知識と認識を高めることが重要であり、女性アスリート自身が将来にわたる健康を守るためにも、正しい情報を入手できるようリテラシーを高めることが大切である旨述べられました。