2023年学長年頭所感
お知らせ |2023年01月01日

ポスト・コロナの世界に向けて
あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
昨年を振り返りますと、二月にはロシアによるウクライナ侵攻が始まりました。遠く極東の地に身を置く私どもとしては予期せぬ侵攻となりました。その絶対的な武力の差から、短期間で紛争が終わるものと予期しておりましたが、大義なき侵略者と、愛する家族を、そして母なる故郷を守るために戦う者との間には前述の差を覆すほどのパワーがあることを知りました。朝日大学としていかなる状況下にあっても反戦を訴えるために、学長名で緊急声明を公開しました。平和を希求する明解なメッセージは内外で大きな共感を得ました。
ウクライナの歴史的背景、またなぜ侵攻が起こったのか?こういった諸課題を学ぶため、5月20日には教職員研修会を開催。元・駐ウクライナ特命全権大使の角茂樹氏をお招きして「ウクライナ情勢~ウクライナ国民は何を望んでいるのか~」と題するご講演を賜りました。氏の熱いメッセージを拝聴し、私どもは同国支援の意志をさらに強固なものとしました。
ウクライナからの避難学生の受入れについては学長事務室、入試広報課、留学生別科が連携して努力して参りました。本学の受入れ要項を独立行政法人日本学生支援機構のホームページにアップしたところ、ウクライナ本国より多くの問合せがありました。堪能な英語を駆使してウクライナ国内の現況を伝えてくる数々のメールの行間から、時々刻々と変化する侵攻の情勢を読み取ることができました。第二次世界大戦時下、リトアニアの日本大使館領事代理として、ユダヤ人に命のビザを出し続けた岐阜県出身の外交官・杉原千畝氏の精神に則り、朝日大学の門戸を開き、その結果、夏にかけて計8名の学生に入学許可を出すことができました。しかしながら激化する戦況により若者の出国は困難を極め、実際に本学への入学を果たせたのは男性2名、女性1名となりました。彼らの入国にあたっては、ウクライナ当局のみならず、日本の外務省、文部科学省、名古屋出入国在留管理局、そして地元岐阜県や瑞穂市よりご支援、またご指導を賜りました。また彼らの生活に対して関連団体、県内企業様よりさまざまな支援を頂戴しました。この場をお借りして、厚く御礼を申し上げます。一方で、未だ入国を果たせていない5名の学生の無事と、一日も早い平穏をただただ祈るばかりです。
一方、ウィズ・コロナを見据えて、海外の提携校との学生間交流を再開しました。八月にはテキサス大学サンアントニオ校、メキシコ州立自治大学へ、九月にはハワイ大学マノア校に本学学生を派遣。また九月後半にはメキシコ州立自治大学より、十二月には中国・南昌大学、イタリア・シエナ大学より学生を受入れました。これは新型コロナウイルスが変異をすることで若年者が感染した場合、多くのケースで重症化しないとの前提に立っての判断でしたが、我が国の出入国もこの判断を追認するかのように九月上旬に水際対策を緩和しました。さまざまな国とのリアルな交流を通じて、あらためて国際化推進の重要性を再認識しました。
朝日大学附属の医療機関では、今なおコロナとの闘いが続いております。とくにコロナ病棟や発熱外来を担う朝日大学病院の教職員に対して、あらためて敬意を表すとともに、彼らの使命感と誠実さ、そして彼らの家族のサポートにも心からの感謝を申し上げます。
私どもは今年も教育の原点に立ち戻り、「学生の学びを止めない」、そして「地域医療を守る」ため努力を続けて参ります。皆さんと共にポスト・コロナの世界を創造しましょう。