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看護学科1年次生 特別講演「B型肝炎被害者の声を聞く」を開催しました!

保健医療学部 看護学科 |2024年12月11日

 2024年12月10日(火)、6号館6202講義室において、全国B型肝炎訴訟名古屋弁護団の川瀬 裕久弁護士及び全国B型肝炎訴訟原告団のA氏(個人情報の関係から、氏名の公表を控えさせていただきます。)を講師に招いて、保健医療学部看護学科特別講演「B型肝炎被害者の声を聞く」を実施しました。

 川瀬弁護士から、B型肝炎(ウイルス性肝炎)について、1948年から1988年の約40年の間、集団予防接種の際に注射器(注射針または注射筒)が使いまわされていたことによる感染、または母子感染が多いという事実に加え、B型肝炎ウイルスの正しい知識がないままに被害者が差別を受ける状況について説明いただきました。また、B型肝炎ウイルスに対する正しい知識として「B型肝炎ウイルスは飛沫感染・空気感染ではないこと」、「カミソリなど血液が付着する可能性のある道具の共用は感染原因になりうること」、「ワクチンによって感染を予防できること」についてご教示いただきました。

 A氏からは、B型肝炎を発症した学生時代の経験、就職活動や職場で直面した差別や偏見、治療を受けていた医療従事者からの不当な扱いなど、実際に経験した苦しみを包み隠さず伝えていただきました。最後に「医療従事者の言動が、患者に勇気を与えることもあれば、傷つけることもあることを知ってほしい」という、医療従事者を目指す学生たちに向けてのメッセージをいただきました。

 今回の特別講演は、B型肝炎患者のおかれている状況を身体面、経済面、精神面の3つの観点から学ぶことができ、医療従事者を目指す学生にとって医療倫理や人権、患者に対する向き合い方について考える貴重な機会となりました。